321ステンレス鋼板
321ステンレス鋼板は、優れた粒界腐食耐性と高温域での優れた性能を発揮する高機能オーステナイト系ステンレス鋼です。この汎用性の高い素材はチタンによって安定化されており、高温下でのクロム炭化物の析出を防ぐため、800°F〜1500°F(427°C〜816°C)の温度域での用途に特に適しています。この鋼板は優れた機械的特性と腐食耐性を併せ持つため、さまざまな産業分野における重要用途に最適な選択肢です。化学組成は一般的に17〜19%のクロム、9〜12%のニッケルおよび少量のチタンを含んでおり、これらの成分が協働して極めて過酷な条件下でも構造的な完全性を維持する素材となっています。321グレードは、溶接後の熱処理を必要とせずに優れた溶接性と溶接後の性能を発揮することで広く認知されています。この特性により、応力除去が現実的でない製造プロセスにおいて特に価値があります。この鋼板の特異な特性は、信頼性と耐久性が何よりも重視される、航空宇宙、化学プロセス、熱交換器、圧力容器などの用途において不可欠です。